年末、海が荒れてカニ漁の水揚げが極端に少なくなっているところにきて、各所で「料亭味かに酢」の売り切れが続出したことを「異変」と捉えましたが、年明け早々にも受注が相次ぎ、いったいどうなっているのだろう、と分からないことだらけです。
「料亭味かに酢」の真骨頂は、やせ細った冷凍カニでもプチプチに身の詰まったカニと同様、美味しくいただけるところにあります。
特に、タラバガニは大振りな身のわりには淡泊な味で、絶対「カニ」本来の甘みを引き出す「料亭味かに酢」が必需品となります。
以前、伊豆半島の西伊豆で食べた「タカアシガニ」もそうでした。
ゆであげたその場で食べたので何とかいけましたが、冷めたらやはり「料亭味かに酢」のやっかいにならないと無理かなナ、と食べながら感じました。
小生は中ぶりで深めの皿にたっぷりの「料亭味かに酢」を入れ、ハサミで切り分けたムキガニをジャボンと放り入れ、たっぷりとカニ酢がしみいったところをガブリ!一噛み、二噛み…ムムム!ジワーッと広がるカニ汁特有の甘み…旨いッのことばを一気に飲み込んで、次をガブリッ!
三回ほどでカニ酢が少なくなってしまうので、カニの身が入っている残り汁をグビッと飲み、たっぷりとカニ酢を継ぎ足して、またまたバキッと折ったカニのアシからトロリ、とムキ出たカニの身をカニ酢に浸す作業を無言の中で繰り返すことしばし…
「カニにはカニ酢」の一幕でした。