今朝は大阪もだいぶ冷え込みました。
12月に入り、日に日に寒くなっていくのが体感できます。
このところ野菜がばか安です。
専業として野菜を作られている方々には誠に申し訳ないことですが、今冬は野菜が安く手にはいるので「鍋」好き?の小生にとってはとにかくもありがたい限りです。
そんなわけで毎夜のように「鍋」で楽しんでおります。
「鍋もの」の効用については、それはそれはすばらしいものがあり、最近とみに話題となっている食育と栄養バランスですが、この二つを兼ね備えた日本の食を代表する大変優秀な食べ物であると小生は位置づけております。
かつて、日本各地の食卓には「簡単に、いつでも手早くできて、バランスのとれた優れもの」として、どこにでも「鍋もの」が常食としてあり、味噌ベース、醤油ベース、ポン酢など、食べ方もいろいろです。
大阪には有名な「ちり鍋」があり、中でも豚肉を使ったちり鍋は別名「常夜鍋」といって、毎夜食べても飽きないほど旨い、のがそのいわれのようです。
他に「ふぐちり」「てっさ鍋」など、さすがに関西には種類も豊富にあり多彩です。
大阪の鍋は、いずれもポン酢を抜いては語れないほど、鍋とポン酢は切っても切れない深い関係にあるのが特徴となっております。
ましてや大阪では「旨いポン酢」を探すのが当たり前となり、当然のこととして「我こそ一番!」のポン酢造りに全員参加している様子さえ伺えます。
小生の田舎にも有名な「ほうとう鍋」があり、いつの間にか山梨の名物料理に格上げされ、観光地ではどこに行っても「ほうとう鍋」が定番として出されるようになっているようです。
小生の知っている「ほうとう鍋」は「旨いもんだよカボチャのほうとう」と言って、味噌ベースの味付けの中に保存していたカボチャを入れて鉄鍋でグツグツ煮たものです。
最後に、太めに切ったうどんを入れて仕上がりですが、この麺は自家製の小麦粉を前日から家族全員で代わる代わる足踏みして仕込み、一晩寝かせたものです。
手では練れないほど水分を少なくしてこねますので、風呂敷等を上にかぶせて交替で足踏みします。
「家族が造ることから参加して、できあがったもので食卓を囲む」食育の原点はこの様なところから培われたもので、習慣として全ての家に普通にあったものです。
子供が参加する食卓がなくなった今、食育を論ずるのはおかしなものだナ、と違和感を感じるのは小生だけでしょうか。
せめて、自分の食べたい具を「鍋」に入れることから参加をさせて、家族全員で賑やかに食事をするようにしたらいかがなものでしょうか。