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創業当時の記録を調べておりましたら、昭和47~8年ころの備忘録「来シーズンへの考察」が記録された大学ノートが見つかりました。
《新製品の発売一年の各種成果を考えて、次の参考にしてみたい…》
と、表題にありました。
続いて、
《48年2月ころから千里にて先ず発売し…
京阪を中心に…
神戸方面は一次問屋を経由した…
社内体制、販売方法、売価、問屋対策、味(製造工程から瓶詰めまで)、等について、今までの見聞、体験を基礎にして検討してみる。》
とありました。
特記すべきは、
2、味
のページ内容でした。
《…又、最近ある人の話の中に、「男と女の味覚の相違がある。女性は酸味でも、特に強い方を好み、男性は弱い方を好む」と。
この言葉は、全般的には通用しないが、既に市販されている同額商品は醸造酢が加えられており、この味(酢)が長い間家庭の中を支配してきた今、この味と真っ向から太刀打ちするには余程の味を送り出さねばならない。
料亭で味わうものは、殆ど熱が加えられていないし、うまい、という潜入意識で食べている…

従って、同じような味が出ていたかどうか、甚だ比較するに困難ではある…》
長い時を経て作られた味覚に対抗し、新たな味覚造りにチャレンジしようとした創業者の苦労が偲ばれる一文であり、次(後継者)に伝える千金のメッセージでもあります。