本日、生活環境問題(特に廃棄物や残滓の再利用)を勉強している学生3名が、搾り終わったすだちの皮を頂きたいと言うことで来社しました。
「生活上人が出す廃棄物や残滓を有効活用して、廃棄物を少なくする努力をしながら環境問題を考えるなどの研究をしている。」とのことで、テーマは「すだちの皮に含まれている機能性成分について」だそうです。
サァー!○○学級の始まりです。
小生の部屋に招じ入れ、研究テーマにすだちを選んだ動機について伺ってみると、徳島県出身者がおりました。
やはり、というか納得! です。
それにしても、感心な若者達ばかりです。
小生の質問にも、的確に答えてくれます。
この会社がすだちを扱っていることがどうしてわかったのか質問してみると「インターネットで検索した。徳島に行けば当然あることはわかっているけれど、交通費がかかるので近いところの大阪で探した。」とのことであった。
若者らしい好感の持てるストレートな答え方です。
「残滓として捨てられているすだちの皮から機能性成分を抽出して医療などに役立たせることはできないか。残滓が少なくなれば環境にも役立つ。」とのことでした。
とてもしっかりした考え方を持っております。
すだちや他の柑橘の皮に含まれている「苦み」やペクチン、カロテンはまさしく、今、最も注目されている研究材料となっており、程なく解明されるであろうことを述べました。
ウーンこれは、モタモタしていると先を越されてしまうかな?
そうそう、小生が最も関心を持っている食育になぞらえて、一般的に使用されている「美味い」という表現を切り口に、間違った食生活について説明致しました。
つまり、過去には「まずい」といわれるものを人は積極的に排除してきた。現在は生活の豊かさから「美味しい」ものや好きなものばかりを自由に選んで食べることができることから、食べ過ぎや栄養のとりすぎ、偏った食生活、不規則な食生活が蔓延し、人の本能までもが退化した不健康を助長している食生活を送っている人が多い。
なぜ、嫌いなものを食べないのか?
機能性成分の抽出はすばらしい研究テーマだが、なしえた後にその機能性成分を多量に摂取することは逆効果となるおそれもあるので注意しなければならない。
最も望ましいのは、バランスの良い食生活と規則正しい生活を維持することです。
小生の最も言いたかったのはこのことです。
「○○が○○に効く。」とどこかの誰かが伝えると、そのことを頭から信じて大量に摂取してみても、結局は偏った食生活となることを理解しなければなりません。
何事も、ほどほどが肝心のところです。
真剣さは、小生の目にまっすぐに向けられた視線でわかります。
研究成果がでたら知らせてもらえることを約束して帰って行きましたが、このような勉強熱心な若者は大歓迎です。
心底今日は清々しい時間を過ごさせて頂き、本当にありがとうございました。