この時期のことを錦秋とも呼ぶそうですね。
山々が紅葉色に染まる様が目に浮かぶようです。
なんでも、薪を必要としていた少し前の時代には、クヌギやナラなどの落葉樹が幅をきかしており、子供のころ向いの畑の日当たりのよい場所で落ち葉を布団代わりにしてしばし微睡んでいたことを思い出します。
四季の変わり目がはっきりしているのが田舎のよいところで、色彩と匂いがそれを伝えてくれていました。
都会では決して味わうことはできない本物の自然が田舎にはあります。
さて、本日は精油、香りの話です。
都会では「香り」に因んだ商品販売がとても盛んになってきております。
国内における「香り」に関連したものはかなり古くからあり、茶道、華道と並んで伝統的に「たしなみ」として現在に至っているようです。
そこで「香り」情報について少しかじってみました。
現在販売されている多くの「香り」に因む商品は輸入された物がほとんどで、日本で生産される物は「和精油」として認知されているようですが、採れる量も少なく貴重な物となっているそうです。
輸入されている物で最もよく知られる精油はバラの花から抽出される精油で、あの花びらから採れる量は極く々少量のため、大変高価だそうです。
複雑な社会構造の中で生活しているといろいろなストレスが溜まり、そのストレスを緩和し癒してくれるのが香りのようです。
古来より、「五味五色」を食物摂取の基本であるとして食育されてきましたが、現在は五味と五色に「香り」を加える考え方が浸透してきているようです。
香りは「匂い」として嗅覚で感知されますので、従来あまり注目されてこなかった嗅覚という本能の重要性を、現在社会の複雑さによってその必要性が再認識されてきているのではないかと思っています。
この季節は黄色い柚子が店頭に並ぶ時期でもあります。
部屋の片隅に柚子を2~3個おいておくと、ゆず特有の香りで一杯になります。
簡単で割安な方法ですが、天然のゆずの香りを部屋一杯に振りまいてリラックスタイムを作るのも一考だと思います。