上野公園には落ち葉を集めて一夜の臥所にしている人がおりました。
外気温度は2℃、身をつまされる思いで近くを通り過ぎましたが、一体、この寒空に何を求めて生きているのかと、想像することもできません。
ほんの4~500メートルほど離れたアメ横では、すれ違いもできないほどの人の波があり、店先には崩れ落ちそうなまでに積まれたたくさんの食べ物を前に声を嗄らした売り子の叫び声が飛び交い、そのギャップがとても印象的でした。
たまたまでしたが「幸せって何だろうか?」とのコメンテーターの言葉が気になりそのまま某テレビを視聴しておりました。
「現代人の物欲は満たされたが真の幸せを忘れてしまっている。」ともコメントしています。
それでは真の幸せとは何だろうか?
「豊かさとは経済的な側面と精神的な側面が充足された状態を言う。」ともコメントしています。
経済的に充足されても精神的な部分で満足できていない人が多いという裏返しのことでしょうか。
つい、両親のことを思い浮かべてしまいます。
子だくさんで貧乏な生活をしておりましたが、二人とも典型的な田舎の住人であり善人でした。
そういえば、口げんかをしたことも見たことがありません。
貧乏でも、都会にはないそれなりに満たされた生活をしていたせいでしょうか。
豊かさとは、豊かさを求めるのではなく、また豊かでなくてもそれなりのものが得られたらそれでよし、と言う、腹八分目の考え方が実は大切なのではないでしょうか。
衣服でも食事についても、何か他の何かと比較するものがあって、ついチカラを入れすぎてミエの部分が出てきてしまっている自分がおります。
チカラを抜いて、「毀誉恬然」の雰囲気でこの年末年始を過ごしてみましょうか…