まだ、5月半ばだというのに、異常ともいえる暑い日が続きます…
通常では、サツキやツツジの花も見頃なこのころの風景をとおりゆく風の状態を「風薫る五月」あるいは「薫風」とも並び称し、あるいは若葉が生い茂る様を「緑濃く」「緑したたる」などと自然の移ろいを「純和風」ともいえる呼び方で称しています。
あるいは、刻々と変わる自然の様を、その時々の一こまを一瞬とだけとどめて読み取るきめ細やかな表現方法は、まさしく日本風でもあると思います。
この時期は、タデの生育も著しく健やかに成長してきており、若タデと呼ばれる所以です。共に成長を見ている鮎を若鮎と呼び、いずれかの土地の風習かと思いますが、節句にタデの葉3枚の根本を重ねて子供の成長を祝った故事を伝え聞いております。
まさに日本の伝統調味料「たで酢」は、このような故事に習って生まれたのかもしれません。
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