啓蟄も過ぎて、春分の日を待つばかりとなりました。「暑さ寒さも彼岸まで」と古の諺にあるように、春の足音が高々と聞こえてくるようです。
さて、冬の味覚の王者、カニやフグなど、鍋を囲んでの美味しんぼの時節も遠のきつつある今時からの美味しいものはいったい何に取って代わっていくのでしょう?
初夏の鰹、真夏の鮎まで待てないし…
考えてみると意外とないものですネー。
飽食の時代、口が贅沢をしすぎているのかもしれませんが、こんな時、口の贅沢休めにシンプルさを求めて、サッと湯通しをした菜の花に、削り鰹節、醤油と香り際立つすだち果汁を一振りして一品としてはいかが!
春の香りを鼻孔一杯に、続いて口中贅沢にいただくことができます。