昨日の続きですが、人の味覚には五味(甘味、酸味、鹹味、辛味、苦味)と日本の誇る「旨味」を加えて六つあることが近年通説になってきております。
旨味ばかり追求して、他の味をおろそかにすると「調和」に欠ける味となり、単調なものとなります。ここのあたりから「一塩(ひとしお)」などの言葉が生まれたものと思いますが、小生がこれから特に注目していきたいのは「苦味」と「酸味」です。
「苦味」は人間や動物類の最も嫌う成分だと思いますが、理由は毒物を想定させるからだといわれております。同様に「酸味」は腐敗物を想定させます。
両者ともいわば、一般的な「美味しい味」からは排除されてきた経緯がありますが、味の調和にはなくてはならないものでもあります。
それにも増して最近やたらと目にするのが「抗酸化物質フラボノイド」です。がん予防成分の研究材料として注目を浴びておりますが、全ての柑橘果実にはこのフラボノイドが含まれており、その正体はナリンギン、リモノイド等の「苦味」であることが研究者によって分かっております。
「苦味」や「酸味」は甘味を感じさせなくする阻害物質となり、糖分の摂取を抑制する働きもあることから、この方面の研究も盛んに行われているようです。
小生は、「美味しさ」からの嫌われ者「苦味」と「酸味」と仲良くして「健康探し」の製品を造っていきたいと考えております。
いずれにしても、調和のとれた食事が健康維持に一番であることは疑いのないところです。