前話でタデ酢の食用着色料の話しをしましたが、広義では添加物の一つになります。添加物即「悪者」とする最近の事情につきまして小生は以前から大いに疑問に思っていたことがあります。
日本の慣習行事として、新築の建前祝いの時に建て主が屋根に上って撒く紅白餅や小正月に樫の木に飾る紅白団子、結婚式の引き出物など古来より祝い事などの行事に必ず供されるのが紅白のもので、子供のころから慣れ親しんできたものです。
これらには食紅(食用着色料)が使用されており、現在でも多くの菓子、パン類やジュースなど他の食品に一般的に使用されております。
健康食の優等生豆腐は固めるために必ずにがり(塩化マグネシウム)を使用しなければならないし、コンニャクを固めるためにも水酸化カルシウムは絶対必要とするものです。
また、ワインには酸化防止のため亜硫酸塩がなくてはならないものとして使われております。
健康食の代表といわれるこれらの食品は全て添加物の力を借りなくては存在できないことも事実なのです。
添加物のおかげで食品が劣化せずよい型を形成しカビ、酵母菌による発酵、褐変など細菌の増殖による酸化、腐敗から防いでくれていることは、別の視点から見れば食品の安全にも大いに寄与していると捉えることもできます。
タデ酢への食用着色料使用は、色の退化、すなわち食品の劣化を補うための必要最小限の措置と結論づけてもよいと思います。