「伝統の味」を守ることの大切さ、難しさを噛みしめております。
ようやく見つけ出した創業時の資料の中に、昭和47年に千里ニュータウンアンケート調査集計結果があります。(下記、この項は味付けポン酢を調査しています。別途生ポン酢調査項あり。)
「ポン酢の市販を知っているか」の質問に対し、知っている492、知らない8との調査項目があります。その後に、現在使用しているポン酢は市販品248、自家製84、両方119と続いています。
この当時は自家製ポン酢で楽しんでおられた方がかなりの数に上っており、さすがにポン酢発祥の地の面目躍如たるものがあります。
少し飛ばして、料理店と市販品とどちらが美味?には、料理店231、市販品109、同じくらい71、その他43(41は自家製が美味の回答)となっており圧倒的に料理店に軍配が上がります。
では、なぜ市販のものより料理店のポン酢は美味しいか、ということを解明しなくてはなりません。
ここのところは、創業者が新しいポン酢を売り出そうとしてのアンケート調査であることは容易に推し量れるところですが、「美味しいポン酢」の圧倒的強さを持った「料理店」すなわち「料亭の味」にこだわったことが証明されるところです。
創業者自身、料亭の味を勉強するためにかなりの頻度で料亭通いを行った、ということは聞いて知っております。
味を創作するには、その味の師匠がいなければできないことで、できあがるまでの苦労は大変なものであったと思います。
できあがった味の練度が高ければ高いほど、その味を守るのは並大抵のことでは勤まりません。ましてや、「攻める守り」でなければならないと思っておりますのでなおのことです。
かくいう「伝統の味」を守るということは大きな責任と次に繋げる責務である、と今日も必死に闘いを挑んでいるところです。