ルーツをたどることは大切なことです。
例えばポン酢は、いつ、誰が、どこで、どの様にして、どんな目的で使うようになったのか、その時代背景の食文化はどんなだったのか等々、大変興味深いものがあります。
いつの時代でも、食の文化を裏方で支え、時には表舞台に躍り出るなどの重要な役割を演じてきた調味料は、使い方一つでその素材の善し悪しを評価されるものともなり、一塩などの言葉からもその重要性が伺えられます。
「料理の達人」と言われてきた人々は熟知した調味料を使いこなし、或いは自ら考案した調味料を持って、さらにはそれらを独自の感覚において絶妙に組み合わせることにより、いままでにない新たな味を造り上げるなどして素材を引き立たせる工夫をしてきたものと思います。
いま、その調味料の中で「酢」の関連製品が大変話題となっております。
古来よりある調味料の中では最も古くから利用されてきたものの一つであり、日本人の長寿と健康に深い関わりがあるものと認識されつつあるからかもしれません。
食欲増進、殺菌力、防腐力、減塩効果と酢の絶大な効力が知られておりますが、食欲の減退するこれからの季節、夏の料理に直結させた思いやりの味としての利用方法に目を向けるのも一考かと思います。