今年もとうとうやってきました春と呼ばれるすばらしい季節!
鳥のさえずりの声も、心なしかうわずっているように聞こえる季節です。
タンポポが咲き、フキノトウが一杯出てきて、固く芽を閉ざしていたクヌギやナラの木が芽吹き、花を咲かせます。
そうなってくると野山は次第に浅黄色に染まっていき、匂いも強まり、ときにはむせかえるほどとなります。
そのころになるとワラビとイタドリの場所取りの競い合いが始まり、ワラビとりに夢中になって喉が渇くと、そこかしこに群生している、中でもポキンと音を出して折れる若い太めのイタドリを選んで、その皮をむいて喉の乾きを潤していたのを思い出します。
イタドリは不思議とワラビと同じ場所を好んで群生しているので、喉が渇いたときなどは重宝しておりました。
ただ、「酸」が強いため、食べ過ぎますと身体の調子を崩しますので注意を要する野草の一つでもありました。
このイタドリはタデ科の植物であることをつい最近になって知りましたが、意外なところで現在の仕事に関連する植物に早くから接していたことになります。
さて、フキノトウですが、どこで食べたか忘れてしまいましたが、みそで煮込んだのか漬け込んだものかだったと思いますが、みそと和えたフキノトウの味は苦み走った絶品のものでした。
小生の作っているたで酢と白みそ和えも絶品ですが、日本の伝統調味料の中でも、子供のころから慣れ親しんでいる「味噌」との相性は特に抜群です。
これらのことを考えるとき、やはり、日本の気候風土に合っている食べ物同士、すなわち相性ではないかと考えます。
ですから、イタドリもみそと和えたら酸が和らいで、意外といけるかもしれません。
久那土36会のメンバーの中でどなたか試作してみてくれる方がおりませんでしょうか?
ついでですので「たで酢みそ」をご紹介致します。
小生の作っているたで酢を白味噌に少量ずつ入れて、使いかっての良い程度にこねるだけの簡単なものです。
たで酢のテレビ放映の際、ゲストの皆さんから大好評をいただきましたのでホームページで詳しく紹介しております。
たで酢みそのネーミングは和風のイメージですが、実際の使い方はドレッシングまたはソースのような使い方がベストです。
季節の野菜にそのまま上から掛けてドレッシングとして、またタコのぶつ切りなどにも同じような食べ方が抜群です。
極めつけは豚のバラ肉を湯通ししたもの(関西風に豚の冷しゃぶ)を皿に載せ、その上から豪快にたで酢みそをドバッと掛けて食べるやり方は、真夏に食欲が減退するに合わせて是非とも試してみたい早くて簡単の推奨料理です。
意外と感じられる食べ方としましては、白身の刺身にも相性がよいことです。
タコはもちろん、タイやヒラメなどにはピッタリ!といえるほどのものがあります。
こちらはつけて食べるやり方ですが、酸味が効いたたで酢みそはさっぱりと食べられるので、比較的味のない白身魚が合うのかもしれません。
夏とたで酢とみそとは、季節と食べ物の関係から伝統的にもとても相性のよい繋がりがあったものと考えております。