東京地図出版社発行の調味料専門書≪ニッポンのごちそう 全国調味料カタログ「おいしい調味料ご案内帖」≫初版本 にたで酢が掲載されました。
それにしても、よくもこれだけのニッポンの調味料を調べ上げたものです。
各県別にも整理されており、とてもわかりやすくなっております。
ヘェーこんなものもあったのか、と驚きの連続でしたが、編集を担当された方々のご労苦に対して敬意を表したいと思います。
このような書物は常に手が届くようなところにおいて、今後の新商品開発研究などに大いに活用させて頂きたいと思っております。
さて、季節は移り、ようやく夏の終焉を肌で感じるところとなりました。
秋…を伝える藍タデの花が今年も咲きました。
花は小さくてとても愛らしいピンク色をしております。
藍タデの葉からは、この花の色から到底創造できない、古来から日本に伝わるあの藍の染料を作り出します。
「藍」は長い時間と人の手を借り、発酵を繰り返しながら複雑な工程を経て染料としての「藍」を作り出します。
一説によると、藍には虫除けや血止めなどの効果があり、特に利用が盛んであった江戸時代は、その製造場所などは幕府の管理下におかれ、その一方では、藍は虫除けや傷の消毒効果に優れ、藍で染めた衣類を着ることによって害虫などから身を守っていたともいわれております。
小生の子供の頃の夏の風物詩でもあった「吊りカヤ」は、田舎ではどこの家にもあって、小生の家には大きな吊りカヤが一枚しかなかったので家族全員がカヤの中に入って一緒に寝ていたものでした。
現在では網戸に取って代わり、全くといってよいほど使われなくなりましたが、この吊りカヤは藍で染めてあり、細かく編み上げた布製の網でもありました。
藍タデは、既に歴史の大役を終え、楚々と吹く秋風にそのかわいらしいピンクの花穂を揺らしておりました。
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