前回「夏バテと酸味」について持論を述べさせて頂きましたが、実は特にお勧めしたいのがこれです。
夏はともかく汗をかくことが第一、とは前回述べました。
汗を一杯かいて水分を補給して、また汗をかいてを繰り返すとヌルヌル・ベタベタ汗がサラサラ汗に変わってきます。
こうなるとしめたもので、汗腺入り口にたまっていた老廃物が取り除かれ、嫌な匂いもなくなって爽快さを実感できます。
とにもかくにも汗腺の入り口の通りさえ良くなったら、今後は汗腺入り口に老廃物を溜めないように定期的に汗をかいて汗腺入り口の掃除を励行していかなければなりません。
意外と効果的なのは、半身浴で長めに入浴することによって、サウナの代用としてたっぷり汗をかく方法もあります。
できれば入浴前にコップ一杯の水を補給し、状況に応じて途中でもコップ一杯の水を補給するのがたくさん汗を出す秘訣ですので試してみて下さい。
おっと!
忘れるところでした。
お風呂から上がるときには必ず冷水を全身にかけることを励行しましょう。
キリッ!と身が引き締まって気分も爽快になりますし、汗の引きも早くなります。
さて、コップ一杯の水についてです。
水が豊富な日本において、たかがコップ一杯の水ですが、されどコップ一杯の水です。
実は侮れないのがこの水の扱いです。
その昔…
どれくらい遡った昔かは明確に特定できませんが、何かをしている最中、特に運動中の水分補給は「根性なし!」ということでご法度であったことは小生の年代の方々の等しく経験してきたところです。
でも、今は様変わりしていて、スポーツ医学の観点からも水分補給が奨励されています。
小生らの「根性なし!」時代と現代理論とのギャップはいったいどこから作り上げられているのかは知るよしもありませんが、どちらが強靱な体力を作れるかは現状の実態から知ることができます。
この制約された中の一杯の水と、理論に沿った一杯の水とは自ずから目的・用途が違っており、前者からは理論を超えた活力が得られ、後者は理論に沿ったものにとどまります。
つまり、理論で気力を養うことはできないが、制約からは気力らしきものが養われる、或いは生まれることを言いたいのです。
たかが水一杯のことからでも、様々な考え方ができますネ
さて、本題の香酸柑橘果汁です。
是非お勧めしたいのがコップ一杯の水に香酸柑橘果汁を数滴加えた飲み物です。
お風呂上がりの一杯!
コップ一杯の水に、ゆず果汁またはすだち果汁などを加えて飲まれることを是非お勧めします。
口中がさっぱりすることはもちろんですが、なんと言ってもさわやかさとさっぱり感は他の飲み物の追随を許しません。
レモンも捨てがたいものがありますが、できればここのところは国産もん!で行きたいところです。
もちろん、小笠原島レモンがあれば言うことなしですが…
ところで、香酸柑橘にはゆずを筆頭に徳島県のすだち、大分県のかぼす、山口県のダイダイ、沖縄県のシークァーサーなどが知られているところですが、余り知られていないのが徳島県の「ゆこう」という香酸柑橘です。
日本における柑橘のルーツは、右近の橘と呼ばれる橘と沖縄県のシークァーサーを日本古来の原種としており、身近にある柑橘類の多くは中国を原産地にして奈良時代に持ち込まれたゆずに由来することは、多くがゆずの近縁種とされていることでもよく知られているところです。
その中に徳島県上勝町を主栽培地とする「ゆこう」があります。
ゆこうはゆずやすだちの陰に隠れ、表に出ることは余り無かったようでしたが、近年その価値観が評価され、品薄も手伝って価格も上がってきています。
価値観の捉え方にはそれぞれ立場によって違いはありますが、香りはゆずとすだちに劣りますが、味の方はどちらかといえば優しい感じで、中にはゆずとすだちに勝るとも劣らない評価をする人もおります。
上勝地方では古くからいろいろな食材に利用してきており、ちらし寿司や夏向けにめんつゆなどお吸い物にも利用しております。
もちろん柑橘果汁ですので、酸味は醸造酢よりまろやかであることは疑いありません。
話題を変えますが…
今年の夏はあまりにも短かったというか、夏の代名詞である厳しい日照りの日が少なかったですネー
日照不足で高騰した野菜も、もどった日光を浴びてやっと収穫が追いつき、価格もようやく例年並みに落ち着いてきているようです。
周辺における環境が大きく変わってきていることが、あまりにも短い夏によって体感できています。
日中はまだまだ厳しい夏の名残がありますが、夕方になりますととたんに涼しい風によって大変過ごしやすくなってきています。
お風呂とコップ一杯の水を上手に活用し、体調を整えて時節に備えたいものです。