柑橘の果皮について少し考えてみたいと思います。
子供の頃を思い出していますが、熟した甲州百目の種の周りについているプルプルしたゼラチン状のところが特に甘くて上手に舌でからみとって食べていましたが、あれは鳥などに食べてもらって遠くに運んでもらい子孫を増やすための自然界における上手なしくみだそうなんですね。
同じように、柑橘の種にもそのようなプルプルがあり、特にユズにはたくさんついています。
甲州百目の方はよく知りませんが、ユズのものはペクチンだそうですね。
ユズの種を手に取ると手がツルッツルになります。
あの酸っぱいユズでも熟してくると種も成熟し、何とか鳥などにも食べられるようになり胃袋に収納され別の場所に運ばれてフンと共に地面に落とされます。
種の保存のための恐るべき自然のなせるチカラです。
さて、柑橘の皮の話です。
つまり果皮のことですが、鳥たちが運ぶ前まで種の成熟するまでその種を護っているのは果皮なんですね。
簡単に取られないように苦み成分や酸味が種を護ってくれています。
このように考えると、果実が熟するのは種が成熟した証しで、何も人間に食べてもらうために熟するわけではないのですね。
時々人間は勝手な解釈をするわけですが、自然界のしくみを知ることはよいことだと思います。
柑橘にはまだまだ知られていない機能性成分がたくさんあり、それらは人間の健康維持に大変有用なものではないかと最近予防医学を中心として注目を集めているようです。
例えば柑橘の酸味は主としてクエン酸ですが血行をよくすることで知られ、疲労回復に即効性があることは周知の事実です。
香気成分からはリラックス効果が得られ、様々な分野において珍重されています。
特に複雑な社会構造の中にあって、必要以上に神経をすり減らしている現代人にはアロマテラピーという形で重宝され活用されています。
そんな中で、近年とみに注目を浴びて来つつあるのが柑橘果皮の苦み成分です。
その昔、柑橘の皮は天日干しした果皮を漢方薬として利用したり、燃やして蚊いぶしに使用したりしていたようです。
現代の生活環境にそのまま当てはまるものではないと思いますが、昔から利用していた事実は現在に通じることもあるのでは、と思うのです。
専門家の研究も特段に進み、柑橘果皮の苦みは予防医学に大いに貢献できるという記事も散見されます。
小生はこのような情報から柑橘を食べてもできる限り果皮を食べるように努力しています。
食べ方は蜂蜜漬けの方法ですが、柑橘の絞り汁をひたひたに足して果皮全体に甘み等が浸透するようにしただけの誠に簡単な調理方法ですが、果皮の苦みが蜂蜜の甘みと相性よく混ざり合い、美味しさを堪能させてくれています。
もちろん苦みは残っていますが身体によいとの情報は小生の単純脳細胞を刺激して美味しさに変化させてくれていますので今のところ支障はありません。
この果皮を食べたり柑橘果汁がたっぷり入ったポン酢や果汁で割った焼酎を毎日飲んだりしているせいか、長年にわたって苦しめられてきた杉花粉症の症状が今のところありません。
大阪の空気が東京よりきれいだからなのか、今年は花粉があまり飛散していないからなのか、それとも柑橘果汁や果皮を一杯摂取しているからなのか改善要因は全くわかりません。
いずれにしましても、花粉症に悩まされている方は半信半疑を前提として実践してみる価値があるかもしれません。
ただし、事前にお知らせしておきますが小生の身体を柑橘漬けにしてから約6年ほど経過していることも事実のところですのでこちらもご参考にしてください。
結論としましては、つたない経験からも予防医学の観点からも柑橘類や柑橘果皮を大いに食べることを是非ともお勧めしたいと思います。
今日は彼岸入りです。
芽吹きの春が本格的な活動期に突入致しました。
いろいろな意味で、酸味の強い柑橘果汁を食卓に上手に取り入れ、普段の食事が美味しく食べられるような健康維持に努めて頂きたいと願っています。
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