O氏からいただいた「ゆうこう」という長崎産香酸柑橘です。
長崎市のHPによると、「土井首(どいのくび)地区と外海地区という限られた地域に、わずか100本ほど確認された。」とあります。

大変貴重というか、珍しい柑橘でもあります。
せっかくの機会ですので、徳島県上勝町の特産品「ゆこう」と比較してみたくなりました。

果実の大きさはほぼ同じで、熟れると黄色くなっていくのも一緒です。
ヘタはだいだいに似ており、果皮はつるつるでザラザラ感のあるゆこうとの違いがはっきりと見て取れます。

さて、ぽん酢に使用するための最も重要となる味の方ですが、酸味はゆこうの方がやや強く、甘味はゆうこうの方が勝っていました。
ゆうこうは黄色く熟してから使用するようですので香りについては比較できませんでした。
ぽん酢の味を左右する柑橘の役割を担わせるとしたらどちらが適しているのかについては次の機会に任せたいと思います。

こちらは徳島県上勝町の「ゆこう」です。
ゆずの近縁種との説が有力です。

香りは優しく、酸味もすだちに比べるとそれほど強くありません。
酸味の強さは、すだち、ゆず、ゆこうの順です。

ゆこうはゆずやすだちのきつい酸味を和らげ良い状態を作る仲立ちの役割を持っています。
いずれの果実もぽん酢の主力原料となります。