先日、子供のころを思い出しながら徳島からあたご柿という渋柿を取り寄せ干し柿を作りました。
小生の出身地は八ヶ岳からの吹き下ろしと南アルプスからの空っ風で有名な甲州下部ですので、その空っ風に吹かれてできた干し柿は「甲州のころ柿」としても有名です。
その素材は「甲州百目」という種類の渋柿ですが、その名前の通り300gもあろうかと思われる大果実に成ります。
熟したものはとろみがでて何とも言えない美味さになります。子供のころは学校が終わると村を一巡し、どこの柿がそろそろ熟れ時などと目星を付けて、空き腹をありがたく満たしてくれていたものでした。
この柿の不思議なところは、ほどよく柿色に色づいたころを見計らって収穫し、冷暗所に保存しておくと程なく熟して、包丁でも切れるほどの堅さで、それはそれは小生ら子供にとっては貴重な食料ともなった大変重宝な柿でもありました。
日は過ぎ、時は移って甲州とはまた少し遠いところにきてしまいましたが、このほど「喪中のため新年の挨拶を遠慮させて頂きます。」と、田舎から突然の葉書です。
昨夜「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」を鑑賞していて、なんだか情景がダブってしまい泣いたり笑ったりの寅さんになってしまいました。