弥生3月
地中深く潜っていた虫やアリも、地上の暖かさに連られ、つい、巣穴から這い出して来るような季節となりました。
不思議です。
小生のところでは、この季節になるといきなり?注文が来て、出荷される商品があります。
それは、たで酢という商品です。
いつ頃から製造していたのか記録を調べてみたのですが、厚生大臣(当時の)宛の製造所固有記号の届け出書類が、昭和52年4月20日付で守口保健所に受理されているので、少なくともこの時期には製造されていたことが確認できます。
ちなみに、製造所固有記号の届け出書類の役割は、他社で作っている商品を自社PBブランドとして販売したい会社に、メーカーはいわゆる記号を付与して厚生労働省(以前は保健所経由)に届け出ます。
記号の目的は、その商品がどこで作られたものか厚生労働省に問い合わせれば分かる仕組みになっております。
販売者名のあとに付いているアルファベット記号がそれです。
たで酢という商品はどちらかというとやや特殊な調味料の分野に入りますので、どこでも簡単に作れるというものではありません。
そのような理由からも自社ブランドで販売したい会社が多数あり、多くの届け出書類が残されているものと推察されます。
自社開発商品を他社ブランドとして販売委託する理由としては、販売ルートのない自社が他社の販売ルートに乗せてもらい、よって販路を拡大してもらえるメリットがある反面、その開発商品が他社の製品(他社PB)になってしまうデメリットもあります。
製造所固有記号は、他社がたで酢商品の実力を評価した結果ですので、それ以前に商品として販売されていなければ商品実力として評価できません。
現在までのところで確たることは申せませんが、31年も前のことですので実情を知っている者もおらず、従ってあまり詳しいことは分かりません。
この様なことから、たで酢は真に持って不思議な商品だと思うのです。