柿の王様、甲州百目です。
皮をむいてころ柿にします。山梨では「枯露柿」の名称で知られており、高級贈答品として全国で販売されています。
子供の頃の山梨では、甲州百目が出回る頃になりますと秋も終盤を迎え冬支度に入ります。
澄み渡った青空にさえる甲州百目の柿色は、見事と言うより表現のしようがないくらい立派なものであったことを覚えています。
一方で、甘柿では富有柿が霜の降りる頃、最も糖度が高くなり美味しくなると言われています。
霜が降りる頃の食べ物として印象に残っている柿は、アマンドという豆柿です。
この種の柿は植栽されたものではなくて野生のものだと言うことですが、小生の記憶の中でも一箇所に存在していただけだと思います。
裏山に登ると一本あって、全ての葉が落ちた枝に干しぶどうのような形で残っておりました。
枝ごと折っても落ちずに枝にしがみついてあったのを思い出します。
青い実の時は渋くてとても食べられたものではなかったのですが、何回か遅霜に当たると甘くなっていて、田舎での美味しい自然の贈り物の食べ物となっておりました。
子供の頃は貧しかったこともあり、野山の食べ物につきましては、今頃はどこにいけばどのような食べられるものがあるかということを熟知していました。
生きるためには子供でも知恵が働く、ということでしょうか。
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